リアリズムを考える


アリズムとは、どういうことだろうか?と最近思う。

映画や小説に関心がある者としては、写実的であることとしか捉えていなかった。

確かにそれは当たっている。

小説のハウツー本ではよく『映像をイメージするように』と、紹介されるが、深い意味でのリアリズムとは、どうやらそれだけではなさそうだ。

というのは敬愛してやまない司馬先生の言葉に出会ったことにきっかけがある。

司馬先生は、『リアリズムとは見ることです。近代は見ることであります』

とおっしゃっていた。

『リアリズムとは見ること』これは、今まで描写するという解釈でおさまる。

だが、その後には、見ることのそばに近代とある。

そこで、なぜ近代という言葉が出てきたのかを推測する。

近代は、科学技術が発達し、それ以前まで信じられてきた魑魅魍魎や神といった説明しきれない存在を暴いたり、遠ざけたりした。

また、映像をおさめる技術が発達したこともあり、観念よりも目で見えるモノを信じるようになった。

新聞をはじめTV・ラジオなどの情報伝達技術も発達し、物事を正確に捉えることが重んじられるようにもなった。

つまりは、近代は描写することが必要となってきたのだ。と、解釈する。

これから(近代)は、感情や観念に捕らわれない描写が必要だ、と。

しかし、ただ描写するだけでは、無味乾燥としてしまう。

そこで加えるのが、冷静に論理的に組み立てる思考ではないだろうか。

ただの描写ではなく、思考という背景の奥行きを加えることで描写に意味を持たせる。

リアリズムとは、正確に物を捉え、それを土台にして、自分を通して表現すること。

そして、その表現が観念や感情に捕らわれないこと。

これではないだろうか。

リアリズムとは、物事を論理的に組み立てて描写することになるのだろう。


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五島 樹

五島 樹

Webライター
WEBライターをしながら小説を書いている五島樹(ごしまいつき)です。 閲覧された方々、どうかよろしくお願い致します。 五島と書いて”ごしま”と呼びます。”ごとう”と呼ばれたり、『五島列島出身?』とよく思われますが、 生まれは大分県の日田市という小さな町です。 先祖は村上水軍に関わっていたみたいです。 このホームページでは、映画、小説、写真、歴史、心のあり方などを中心に書いていきます。 また、昨年の8月に『明日の二人』という青春小説を出版しました。 ご興味のある方は、是非読んでみてください。 ↓↓↓↓↓ Amazon 『明日の二人』 http://www.amazon.co.jp/%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%81%AE%E4%BA%8C%E4%BA%BA-%E4%BA%94%E5%B3%B6-%E6%A8%B9/dp/4286153215

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