街角のアーティスト♯1 朝渚ゆき

街角のアーティスト♯1 朝渚ゆき


街角のアーティスト♯1/シンガーソングライター:朝渚ゆき

■PROFILE

「トリコになるパールヴォイス 徳島からきたんじょ」

上京から1年6ヶ月(2016年5月時点)

前職:教員

好きな曲:松任谷由実「守ってあげたい」

ブログ:朝渚ゆき オフィシャルブログ〜公務員やめてシンガーソングライターやってます〜

公式HP:朝渚ゆき オフィシャルサイト

主な活動拠点:秋葉原・秋田犬、町田駅ターミナルプラザ、上野駅



「みなさんこんにちは〜朝渚ゆきです〜」

緩やかに下がった目尻と朗らかな笑顔。徳島特有の丸みのある訛り。

マイペースな声が、はねるような鍵盤の音と共に一転。挨拶代わりのナンバー「プレシャスタイム」が走り出す。

パールボイス、シュガーボイスと比喩される独特の声が、ライブハウスを満たしていく。

その声は心に傷のないイノセンスなものではなく、全てを受け入れたブレイクスルーの声と言う方が的確だろう。

なぜならその裏には、確かなバックボーンがあるからだ。

■そのままのあなたで

渦潮・スダチの国徳島で朝渚は育った。音楽との出会いは4歳の頃。

母の意向でピアノ教室に通い始めたことがきっかけだった。

思いのままに弾くことが好きだった朝渚。

一時は楽譜通りに引かされる教え方に辛さを感じることもあったが、中学3年までの10年間は続けた。

「教育ママに育てられ、やりたいことをやれなかったけども、今その音楽が生きているからありがたいです」

と、朝渚は語る。

朝渚にとって、母の影響力は大きい。母はバレーボール部のキャプテンを務める程のしっかり者。

そんな母には、朝渚のマイペースさが気がかりでなかった。

幼少期のママゴトでは、いつもペットや赤ちゃん役を振られていた朝渚を心配した母は

「他の子と比べて大丈夫なのか?」と先生に相談していたという。

「『しっかりしろ、しっかりしろ』と言われすぎて思春期の時期は自分が嫌になる時期がありました」と、

朝渚は当時を振り返る。

『アイデンティティの確立』は、朝渚にとってのテーマの一つであり、アーティストとしての素養は、

思春期に養われていったといえるだろう。

■「しっかりしなきゃ」15歳の決意 〜 ブレイクスルーまでの道程

朝渚が人生の第1のターニングポイントと話す出来事がある。

それは高校一年生、15歳の時に母を病で失ったことだ。

家計は父が支え、家のことは全部自分。長女である朝渚が小学3・5年の妹と弟の面倒を見なければならない。

「家を支えなければ…」マイペースなままではいられない忙しい日々が始まった。

妹と弟の家庭訪問では、高校の制服を着た朝渚が応対することもあった。

「その時期はしっかりしなければいけないという思いで、自分を押し殺していました。

それからは頑張り性になっていったんです」

人に認められたい気持ちが強まった朝渚は、教育大学へ進学。そして卒業後は教員になった。

「教師になればしっかり者だろう」と思い働き始めてはみるものの、

本当に自分のしたいこととのギャップは埋まらなかった。

劣等感からなった職業ということが前提にあった。

日々無理を重ねた。そして、第2のターニングポイントを迎える。

ある朝、朝渚はベッドから起き上がれなくなった。

「教頭先生に電話で起き上がれないことを伝えて、その後は原因不明の熱も一週間程続きました」と、

深刻な話を朝渚は意外にも朗らかに話す。

「自分を好きになる為に頑張ってきた。足りないものを補おう補おうとしても埋まらなかった。

自分のことを嫌いにいったけども、もういい。

そのままの自分で生きよう。出来ないことは多いけど自分のままで生きよう。そう思いました」

朝渚の特別な想いは、オリジナル曲『そのままのあなたで』『卒業〜おとなにならなくちゃ〜』

の歌詞にあらわれている。

当時の想いは今でも自分にも言い聞かせていると、朝渚は話す。

「昔は恥ずかしかったけど、今は救われているところが多いのかもしれません」

ありのままの自分を受け入れた朝渚は決意する。

「自分の人生を生きていない。人の目ばかり気にしている。自分の好きなことをして生きようと想い、

教師を辞めました。父以外はみんな反対したけど、今は辞めて良かったと思っています」

劣等感と捉えるのではなく自分の大切な一部、と全てを受け入れたからこそたどり着けた想いなのだろう。

深刻な話でも朗らかに話す裏には、大きな決意があった。

■旅立ち・アースソングプロダクションとの出会い

朝渚が作曲を始めたのは大学生の頃。教員時代にも作曲を習いにいってはいたが、

本格的にシンガーソングライターとして歩み始めたのは教員を辞めた後だった。

教員を辞職後は、地元徳島で音楽ユニット「オトノハ」を結成。

作曲だけを担当していたが、やがて朝渚自身が歌うようになり、上京を考えるようになった。

「ブログは人柄が出る」朝渚は音楽事務所を探すうえで所属するアーティストのブログを見ては、

事務所の雰囲気を探った。

数ある中で「こういう人が居る事務所は、きっと良い事務所だ」と目星をつけたのが、

嶋野眸(現在は卒業)や美音、Rikuの所属するアースソングプロダクションだった。

そこからは持ち前のフットワークを発揮。目立つようにと大きな封筒に筆ペンで名前を書き、CDを送った。

返信はすぐに来た。東京へ面接に向かった。

面接の時間は夕方の17時。まだ所属が決まる前というのに、朝渚は引っ越し先の家と派遣の仕事を決め、

面接官である社長を驚かせた。

■東京、出会い、そして今

「とにかく人との繋がりがすごいです。上京しなければ出会うことのなかった人たちと出会えています。

それに、東京は怖いかと思っていましたけど、最初のイメージとは違いましたね」と、

朝渚は東京での日々を振り返る。

「応援してくれる人がいる。事務所の人たちやバイト先の人もいるからモチベーションが保てています」

路上ライブ中に警察に連れて行かれることもあったが、路上で出会ったファンや派遣先の仲間、

Twitterのつぶやきからライブを見に来た観客など、出会いが今を支えている、と朝渚は話す。

朝渚の“繋がり”の中でも特別に想い入れの強いのが、やはりアースソングプロダクションだ。

同じ事務所の嶋野眸(現在は卒業)・美音・Rikuと北参道放送局「届け!歌って喋って4色のシンフォニー」

で共演したり、ワンマンライブのオープニングアクトを担当したり、時には歌詞を書いて提供し合うこともある。

もちろん、思ったようにライブが上手くいかなかった時には、同じアーティストとして相談することも。

「社長もメンバーもアースファミリーはみんないい人。表面上は似ていないけど、根本は似ています」

朝渚の言葉には充実感がこもっていた。

朝渚はそんなアースソングプロダクションを今春卒業。フリーとして羽ばたいた。

「将来のカタチにこだわりはありません。自分が思ったように弾いて、音楽で食べていけるようになりたいです」

朝渚のアーティストとしての歩みは、まだ始まったばかりだ。

“周り”を気にして自分に迷ったこともあった。それでも自分という原点に帰ってくることが出来た。

アーティストとして表現していくことが本当の自分。そんな朝渚のこれからに期待したい。



■ライブ情報

・5月27日(金) touch XXX vol.38

・@ポトス6月12日(日)

・6月26日(日)coming soon…

・9月18日(日)17:30開場〜18:00開演  新宿jam「改めて音楽を楽しむ日」

■ディスコグラフ

  • 卒業〜大人にならなくちゃ〜
  • そのままのあなたで
  • 迷子は花道
  • マーメイド
  • 七つ星
  • プレシャスタイム
  • M
  • 愛が欲しいんだ
  • 天使になって
  • 12時の瞳
  • 時計の針を止めてしまおう
  • 壊れたピアノ
  • ここにも変わらないものがある
  • 愛しちゃだめって言わないで
  • ねむり姫

■配信番組

・「朝渚ゆきの 元気に行くじょ!チャンネル」を毎週月曜日22時にツイキャスで配信

■SNS

・Twitter:https://twitter.com/asanagiyuki

・Face book:https://www.facebook.com/yuki.asanagi

■ゆるキャラ:アサナギ・ウズシオ・すだ子

すだ子ちゃん

 


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五島 樹

五島 樹

Webライター
WEBライターをしながら小説を書いている五島樹(ごしまいつき)です。 閲覧された方々、どうかよろしくお願い致します。 五島と書いて”ごしま”と呼びます。”ごとう”と呼ばれたり、『五島列島出身?』とよく思われますが、 生まれは大分県の日田市という小さな町です。 先祖は村上水軍に関わっていたみたいです。 このホームページでは、映画、小説、写真、歴史、心のあり方などを中心に書いていきます。 また、昨年の8月に『明日の二人』という青春小説を出版しました。 ご興味のある方は、是非読んでみてください。 ↓↓↓↓↓ Amazon 『明日の二人』 http://www.amazon.co.jp/%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%81%AE%E4%BA%8C%E4%BA%BA-%E4%BA%94%E5%B3%B6-%E6%A8%B9/dp/4286153215

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